栄養価計算をするためのシンプルな Excel シートを提供します。どの栄養成分を扱うかはオーダーメイドで、必要な項目(栄養素)のみを選択出来ます。 PFCバランスを算出する部分や、食品群別摂取量を集計する部分を出力するかどうかも、選択出来ます。
文部科学省による「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」を 組み込んであるので、「食品番号」と「摂取量」を入力するだけで各栄養成分の値が算出されます。
【2021年12月28日追記】「令和3年12月27日付正誤表」までに訂正された内容を反映しています。
【2024年2月14日追記】「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」に対応しています。
出力されるのはただの Excel ファイル(拡張子:xlsx)です。計算は関数の組み合わせのみで行っていて、マクロは使っていません。表計算ソフトの他に特別なソフトや、ネット接続環境は要りません。Excel 以外の他の無料で使える表計算ソフト、例えば Google スプレッドシート、 Libre Office Calc や ジャストシステム製品の JUST Calc 3 でも扱えることを確認しています。数式やレイアウトも好きなように(もちろんご自身にそのスキルがあれば、ですが)変えられます。表計算ソフトの機能を使ってグラフも自由に描画することが出来ます。Pure 表計算シートなので、例えば食塩の摂取量を主材料の 0.7% 量にするといったことも数式で表現できます(こうすれば食塩の量が主材料の量に連動する)。
栄養価計算に必要最小限な構成を選べ、また数式など各自で拡張可能なようにしたので、例えば栄養学を学ぶ学生が、栄養価計算や献立作成の課題にあたる際などに便利だと思います。はじめは開発者自身のその目的のためにつくられ、現在はとある短期大学の授業で実際に活用されているようです。
無料でお使いいただけます。ただし、計算の結果が正しいことは保証いたしません。出力された Excel ファイルは、営利目的も含めてご自由に使ったり改変したり他の何かに組み込んだりしてくださって結構です。再配布もかまいませんが、日本食品標準成分表の部分の扱い(出典の明記等)にはご留意ください。
市販の紙媒体成分表での食品番号の検索が面倒なときには 食品成分データベース(文部科学省) が使えます(カナでも検索可能)。「成分表」シート D 列から検索するのも早いです。
組み込んだ「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」は内容を改変・編集しています。値が「Tr」や「-」となっている箇所は 0 に置き換えています。カッコ付きの「(数字)」はカッコを外してあります。
また、ある食品が「緑黄色野菜」であるか否かについての列を追加していますが、その判断は食品名にこれらの文字列が含まれているか、かつ食品群が6群であるかどうかで決めています。食品名は「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」の取扱いについての別表に拠りました。
「(エネルギー算出)たんぱく質」および「(エネルギー計算)脂質」も独自に追加した列です。「(エネルギー算出)たんぱく質」は「たんぱく質」or「アミノ酸組成によるたんぱく質」(後者優先)、「(エネルギー算出)脂質」は「脂質」or「トリアシルグリセロール当量」(後者優先)と同じ値です。「(エネルギー算出)たんぱく質」を表示指定するときには「たんぱく質」および「アミノ酸組成によるたんぱく質」の表示指定が、「(エネルギー算出)脂質」を表示指定するときには「脂質」および「トリアシルグリセロール当量」の表示指定が必要です。
計算式の実装にあたっては、日本給食経営管理学会による「日本食品標準成分表の改訂に伴う当面の対応に関する見解(20210503)0520修正」に示されている次の3種類の対応方法のうち、①および②の方法によるものを併記することにし、炭水化物(C)比率の計算には「なお書き」の方法をとりました。
- ① 八訂成分表のエネルギー値と,エネルギー産生栄養素(たんぱく質・脂質・炭水化物)の摂取量の推定に当たっては,八訂成分表のエネルギー計算で用いている成分を使う。
- ②八訂成分表を用いて確からしいエネルギー値を使い,エネルギー産生栄養素の摂取量推定については便宜上,従来のたんぱく質・脂質・炭水化物の値を使う。
- ③当面は移行期間と位置づけ,七訂成分表を用いる。
- なお,①および②の炭水化物エネルギー比率の計算は,便宜上下記の式で計算することを提案する。
100 -(たんぱく質(またはアミノ酸組成によるたんぱく質)+(脂質(または脂肪酸のトリアシルグリセロール当量))
「七訂の方法で計算したエネルギー量で計算」の箇所が②の方法、「八訂のエネルギー量で計算」の箇所が①の方法によるものです。
この生成プログラムは Java で書かれています。生成プログラムの解説はこちら に書きました。
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